おそろしい糖尿病ってどんな病気?

近年、患者数が増加傾向にあるといわれる「糖尿病」。血糖値が関係する病気として有名ですが、実際に病気にかかっていないとどこか他人事のような気持になってしまいます。しかし糖尿病はじつは私たちの身近な存在であり、一度なると二度と治らないといわれるおそろしい病気です。この超高齢化が進む日本で、いつまでも健康で元気に過ごすためには生活習慣病の予防がかかせません。対策をするにはまず、敵の素性をしっかりと知り知識を身に着けておく必要があります。今回は「糖尿病はどんな病気なのか」、また、「糖尿病にならないようにするにはどうすればいいか」について説明したいと思います。

・糖尿病とはなにか?
私たちは血液中のブドウ糖を細胞に取り込み、生命活動に必要なエネルギー源としています。食事で炭水化物を食べると血糖値が上昇し、しばらくすると体内の「インスリン」というホルモンによってもとの血糖値にもどるような仕組みになっています。日常的な生活を送る中で、血糖値はある程度上下を繰り返しているのです。しかしこれが正常に行われず、血糖値が高いままでいると私たちの体にさまざまな不調が起こるようになります。「糖尿病」という病気はこの血糖値を下げる「インスリン」というホルモンの作用が十分に効かなくなることによって発症します。糖尿病は大きく分けて「1型糖尿病」と「2型糖尿病」の2つあります。1型糖尿病は若い世代や子供に見られ、インスリンを作っている膵臓の細胞が何らかの原因によって壊れてしまったことにより起こります。そしていわゆる「生活習慣病の1つ」といわれているのが2型糖尿病のほうになります。生まれつきの体質に加え、「食べ過ぎによる肥満」「運動不足」「過度のストレス」などの生活習慣が原因でインスリンの働きが悪くなることによって発症します。そして日本人の糖尿病患者のほとんどが2型の方であるといわれます。

・糖尿病になりやすくなる要因とは?
糖尿病になりやすいかどうかは、生まれつきの体質も関係しますが、生活習慣などその他の要因も大きいといわれます。厚生労働省のHPによると、「日本人を対象とした横断的/経年的疫学研究による糖尿病の発症危険因子は1)加齢、2)家族歴3)肥満4)身体的活動の低下(運動不足)、5)耐糖能異常(血糖値の上昇)であり、これ以外にも高血圧や高脂血症も独立した危険因子であるとされている」と書かれています。これについては「加齢」や「家族歴」といった点はどうしようもないですが、その他の要因としては生活習慣の改善によって危険因子が減らせることがわかります。

・糖尿病にならないようにするにはどうすればいいの?
糖尿病の発症の危険因子を考慮すると、「肥満の予防や改善」「適度な運動習慣」「バランスの取れた食事」などの生活習慣によって糖尿病への対策になるとされます。そして生活習慣を正すことは糖尿病のみならず、脳卒中や心臓病などの多くの病気のリスクを減らすことにつながります。また、食事の際にはよく噛んで時間をかけて食べるようにするのも急激な血糖値の上昇を防ぐポイントです。食に興味関心を持ったり、仲の良い家族や友人と会話を楽しみながら食事をすることが健康の秘訣になるのです。糖尿病は1度かかると治ることはなく、放置すると「網膜症」になって目が見えなくなったり、「神経障害」「腎症」といった症状が出てしまうことがあります。また、長期にわたる透析治療が必要になる場合もあります。日本はますます糖尿病患者が増えており、それは今後の社会に莫大な医療費の負担を強いることになるかもしれません。自分の人生の質をより良いものにするためにも、このさき未来を生きる子供たちのためにも、生活習慣を見直して改善し続けることが大切なのだと感じます。